2014年02月05日

浅間神社 節分祭 (2014年) 

浅間神社 節分祭 (2014年) 

「鬼は外、福は内」 
子どもの頃ならば大声を出しながら豆をまいたのだが 
さすがに今では小声でほんの「形だけ」の掛け声を出すだけ 
「恥ずかしい」と感じるような年になったようだ 
今年のこの日も暗くなってから 
聞こえるか聞こえないかのか細い声で 
「鬼は外、福は内」と言いながら豆をまく 
これでは福は来ないし鬼は出て行かないだろう 

玄関先に豆をまくのだが 
この豆も撒きすぎると何か勿体無いような気がして 
ついつい ほんの数粒を撒くだけにしてしまう 
これではますます「豆まき」の効果は無い 

ところでこの玄関先に撒かれた豆 
私にとっては「勿体無い」ように思えるのだが 
この季節、えさの少なくなる鳥たちにとっては 
もしかしたら格好の餌になるのかもしれない 
もっとも私は鳥たちが節分の豆をついばむところを見たわけではないのだが 
もしこれが鳥たちに対しての「施し」の意味を多少でも持つならば 
案外景気よく豆を撒くのも一種の「功徳」ということになるのだろう 

ケチってはいけないのだ 




節分祭(鬼やらい) 静岡浅間神社 HDR (2)
節分祭(鬼やらい) 静岡浅間神社 HDR (2) posted by (C)備忘録 旅人


浅間神社の節分祭に出かける 
私たちは豆を撒いて「鬼」を追い払う 
浅間神社での「鬼追い」は「鬼やらい神事」とよばれる 
日本の中でも静岡浅間神社のみで行われる方法で行われる  




節分祭(鬼やらい) 静岡浅間神社 HDR (1)
節分祭(鬼やらい) 静岡浅間神社 HDR (1) posted by (C)備忘録 旅人


「鬼」の文字が書かれた戸板を境内に立て 
神職の合図とともにその戸板を「おにやら棒」で叩く 
(「おにやら棒」 梅と柳の枝を束ねた棒、”春の生命の象徴”の意味合いがある) 
この時の戸板をたたく音と、同時に鳴らされる鐘や太鼓の音によって 
「鬼」を追い出そうというのだ 
「蔀打ち」というようだが 
昔は浅間神社の「蔀戸(跳ね上げ式の戸板)」を神職が叩いて回り 
その音を聞いた町衆が、各々の自分の家の戸を一斉に叩いたという 
町中に響いたその音はすさまじいものだったようだ 



節分祭(鬼やらい) 静岡浅間神社 360度パノラマ写真 HDR
節分祭(鬼やらい) 静岡浅間神社 360度パノラマ写真 HDR posted by (C)備忘録 旅人


追儺式 静岡浅間神社 in japan
(画面の中を直接ドラッグすると、画像を回転することが出来ます
 また、画面にマウスを合わせると右上付近に拡大のマークが出ます
 そのマークをクリックすることで大きな画面でパノラマ写真を見ることが出来ます。) 

もちろん現代では神社境内での行事だ 
この節分行事が静岡の中でどれほど知られているのか 
私には想像つかない 
しかし、この日は時間が近づくと多くの人が集まってくる 
それが「鬼やらい」に参加するためなのか 
その後の「豆まき」に期待を寄せているのか 

浅間神社拝殿の中では節分の神事が行われているらしかった 
舞殿では同時進行で「蟇目鳴弦式」(弓の弦をはじいて、その音で鬼を追い払う儀式)が行われている 
舞殿での「蟇目鳴弦式」が終わって暫くしたのち 
拝殿の中から鉦・太鼓の音が聞こえてくる(あまり大きな音ではない) 
拝殿から神職が一人出てきて「棒を振る」ような仕草をする 
それが合図になって、境内にいた人々は戸板を叩き始める 
境内に立てられている戸板は二ヶ所 
それほど大きな音がするわけではない 
実際にこの音で「鬼」が逃げていくようにも思えないのだが 
儀式というものは「象徴」なのであり 
それに参加することで「身を正す」ことに意味があるのだろう 

ただ、この「蔀打ち」を周囲で見ている人の方が多かった 
この行事も一種の「迷信・おまじない」の類なのかもしれないのだが 
やはり参加した方が楽しいのでは、と思う 




節分祭(鬼やらい) 静岡浅間神社 (3)
節分祭(鬼やらい) 静岡浅間神社 (3) posted by (C)備忘録 旅人

節分祭(鬼やらい) 静岡浅間神社 (7)
節分祭(鬼やらい) 静岡浅間神社 (7) posted by (C)備忘録 旅人

節分祭(鬼やらい) 静岡浅間神社 (8)
節分祭(鬼やらい) 静岡浅間神社 (8) posted by (C)備忘録 旅人

実際問題、参加して楽しいのは「豆まき」の方だ 
拝殿前、舞殿、そして廻廊に並んだ神職・御年役が 
「福は内」の声と共に豆・餅・菓子などを撒くと 
落下地点に人々が群がるでは人々が押し合いになる 
どうもこのような「生存競争」は私には向いていない 

しかし、どのような事にも「穴場」というものはある 
人々は豆撒き人が多数いる拝殿・舞殿前には多く群がるのだが 
その背後の回廊でも豆まきが行われていることに気付く人はさして多くない 
もちろんそれなりに人は群がっているのだが 
競争はそれほど激しくなく 
私でも多くの「戦利品」を得ることが出来た! 



「鬼は外、福は内」

しかし
なかには節分の日に「鬼」を酒でもてなす風習を持つところがあるらしい 
以前新聞のコラムで読んだ覚えがある 
なんとも「心優しき」人たちだ 

そもそも「鬼」とは邪悪なものなのだろうか 
たとえば「鬼神」は「鬼」なのか、「神」なのか 
実際に鬼神を祭っている寺社は 
「福は内」だけだったり「福は内、鬼は内、悪魔外」と言っているらしい  

角を生やし怖い顔をして棍棒を振り回す「鬼」は「怖いもの」と感じる 
しかし、もしかしたらそれは「牙をむいた”自然”」と見立てることもできるのではないか 
「人智を超えたもの」なのだ 
だから「神」になることもできる 

どうやら追い払ってばかりもいられないようだ 
来年は「福は内、鬼は内、悪魔外」と声をかけることにしようか 







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