2009年12月31日

ハイドン 交響曲第45番「告別」



大晦日に何の曲を聴くのか、人それぞれだろう
また、この一年の中でどのような曲や演奏が印象に残ったか
その様なことを思い浮かべるのも、大晦日の夜ならでわと思う

私の中では、シュナイトさんの一連の演奏会を聴くことが出来たこと
ブラームスの「ドイツ・レクイエム」の良さを初めて理解できたように思うこと
そして、年末押し迫っての12月11日のグランシップにおける「椿姫」の公演
この演出の素晴らしさの印象
これらのことが強く心に残っている

こうしてまた一年が過ぎた
実のところ、年が変わるといっても時間は連続しているのだから
そのことに余り意味を持たしてもしょうがないだろう、とも思うのだが
その反面、一年を振り返る機会としての意味もまた考える

さて、一年の締めくくりに聴く曲に
いつしかハイドンの告別交響曲がその位置を占めるようになって
もう何年もたっている
曲自体は、コーダ(終結部)における演出により有名だ
第四楽章のコーダで演奏の終わった楽員が一人づつ舞台から去っていくという「演出」が
この曲をポピュラーな物にしてしまった

私には第一楽章や第四楽章の主要部分の
「疾風怒涛期」の少し思いつめたような荒れた表情を見せることに
少し惹かれる思いがある

さて、コーダの演出
楽団員は「さようなら」と去っていくが
私たちは彼らがまた戻ってくることを知っている
「告別」ではあっても「永遠の別れ」ではない
そんな所が、行く年に「さようなら」と言った直ぐ後に
来る年に「こんにちわ」と言ってしまう、ちょっとした節操のなさ
または、二つの「年」の時間的な連続の事実に合っているような気がする

このときに聴くのは決まってシェルヘン/ウィーン国立歌劇場管弦楽団のCD
この録音はコーダの演出に更に「演出」を加えていることでよく知られている
つまり、演奏の終わった楽員が
「ここで私は消えます」と、いちいち言葉に出して挨拶するのだ
音楽に本来はあるはずの無い台詞が入るのだから
ある意味邪魔なのだが、なぜか気にならない
あの楽器が吹き終わった、ここで演奏者が減った、などと
はっきりわかる形で判らせてくれるのは単純に面白い
そして最後、ヴァイオリンによるディエットのメランコリックな寂寥感
いつもこの部分に胸が締め付けられるような思いをする
しかしこの録音では、ヴァイオリンが弾き終わるとちゃんと挨拶する
「ここで私は消えます」

時々、私の心の中にある煩悩が「ここで私は消えます」と言いながら消えていったら
大変良いことだと思うのだが、なかなかそうは行かない

確実なのは行く年が日付の変わる瞬間に必ずこう言うであろうという事
「ここで私は消えます」

また一年が過ぎていった

  
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Posted by 旅人 at 23:45Comments(0)音楽

2009年12月31日

浅間神社 茅の輪くぐり



2009年の大晦日
強い風の中、風花の舞う冬らしい一日

去年の12月30日に浅間神社に行った時
門に茅の輪が設置されていた
その時の話では、茅の輪くぐりの神事は大晦日に行うとのことだった

その茅の輪くぐりの神事に出かけることにした  続きを読む


Posted by 旅人 at 21:59Comments(0)葵区

2009年12月31日

年末は「第九」という



暮れも押し詰まって部屋の中を掃除すると
買い求めても聴き忘れていたCDが出てきたりする
そんな中でこのようなものがあった


ベートーヴェン 交響曲第9番 ニ短調 作品125「合唱」

グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S) 
グレース・バンブリー(Ms)
ジェス・トーマス(T)
ジョージ・ロンドン(Br)
バイロイト祝祭管弦楽団
バイロイト祝祭合唱団
指揮:カール・ベーム
 
1963年7月23日 バイロイト音楽祭ライブ

(GOLDEN MERODRAM DP-SAZAS-ADD MONO-GM4.0075 スロベニア 2005)



「バイロイトの第九」といえばフルトヴェングラーのものが有名だが
それ以外にも第九はバイロイト音楽祭でで時々演奏されるらしい
このCDは以前国内盤で正規販売されていたはずだが
その時は何故か買い忘れていた  続きを読む
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Posted by 旅人 at 01:24Comments(0)音楽

2009年12月29日

梶原山からの夜景(2)



今までにも梶原山公園からの夜景や夕景は何度も記事にしています
主にパノラマ写真の撮影ですが
何度撮ってもどこかに失敗があり
なかなか満足する出来にならないようです

先日中古のデジタル一眼レフを買い求めてから
あらためていくらかの写真を撮り貯めていますが
今までコンパクトデジカメで撮った写真に比べて
写真の出来がだいぶ良くなってきた様な気がします



(パノラマ写真 写真をクリックしてください
表示された画像をもう一度クリックすると拡大します)

それはカメラの使用者側で調節できる部分が多いためと思います
特にピントの部分での改善が大きいようです

今回も、新しいカメラに慣れるための撮影でしたが
見た目に鮮やかなパノラマ写真が出来ました
この写真は、ホワイトバランスの調整が慣れていない為に
色が実際よりも赤系統が強調されてしまったのですが
見た目には華やかなように思えます
(但し、実際の色調の忠実な再現という意味では悪い写真ということになります)

年末の休みに入った為でしょうか
今日も梶原山には夜景を見物しに来た人たちが絶え間無く来ていました
此処からの夜景は、やはり一見の価値があるようです


(パノラマ写真 写真をクリックしてください
表示された画像をもう一度クリックすると拡大します)

清水区から葵区までをひと続きに収めようとすると
間に樹木がどうしても入ってしまいます
先の写真の場合は、草薙付近が隠れてしまうようです
そのため撮影場所を西側にずらした写真で
その付近を補うことにします
清水区側の中心部は犠牲になりますが
東名高速のゆるくS時にカーブする光の筋が映えています


「梶原山公園」の他の記事はこちらをクリックしてください(「梶原山」タグに移行)  


Posted by 旅人 at 23:48Comments(2)葵区

2009年12月25日

赤沢宿は「甲斐の馬籠」と言われている



下部温泉から早川町方面に行き
途中左に折れて細い林道を暫く走ると
山の斜面に固まっている集落が現れる




この場所には身延山と七面山(山岳信仰の地)を結ぶ
「身延往還」が通っており、巡礼者の集まりである「講」が
此処に宿泊していた

「赤沢宿」と言う  続きを読む


Posted by 旅人 at 01:30Comments(0)山梨県

2009年12月23日

本栖湖から見た富士山



朝霧高原から本栖湖を経由して
下部温泉まで行く
52号線を経由したほうが当然早いのだが
富士山を見ながら行くほうが景色が良い

途中、朝霧高原と本栖湖畔で富士山の写真を撮る  続きを読む


Posted by 旅人 at 23:28Comments(4)山梨県

2009年12月19日

日本平からの眺望 新しいカメラの試写を兼ねて


(写真をクリックしてください、拡大します)

数日前に、新しいカメラを手に入れた
中古のカメラでデジタル一眼レフのボディーのみ
二世代は前のカメラだから
最新のカメラと比べたら性能は比較にならないかもしれないが
1000万画素あればおそらく実用になるだろうと踏んで手に入れた
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Posted by 旅人 at 00:34Comments(0)清水区

2009年12月16日

清見寺のモミジ



前の記事の紫屋寺と同様
清見寺もまた紅葉の寺として語られることはない
モミジ自体少ないし
五百羅漢の寺として語られることは多くても
庭園の拝観ができるということが浸透していなかったのでは、と思う

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Posted by 旅人 at 01:30Comments(0)清水区

2009年12月15日

吐月峰 紫屋寺(2)



紫屋寺を紅葉の名所として語ることはまずないと思いますが
立派な庭園を持つ禅宗寺院であることを考えると
この寺院も紅葉の景観を楽しむことが出来るのでは、と思い
11月後半から一週間おきに三度お伺いしました  続きを読む


Posted by 旅人 at 01:38Comments(2)駿河区

2009年12月13日

ヴェルディ 歌劇「椿姫」 グランシップ公演 (2)



ヴェルディ 歌劇「ラ・トラヴィアータ(道を踏み外した女 邦題は“椿姫”)」

ヴィオレッタ(ソプラノ):中丸三千繪
アルフレード(テノール):佐野成宏
ジェルモン(バス):堀内康雄
           ほか

藤原歌劇団合唱部
東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:飯森範親
演出:鈴木忠志

(2009年12月11日 静岡 グランシップ中ホール・大地)


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二回目の公演が終わった頃と思うので
もう少し内容に踏み込んで話をしたい
この文章は前回の記事「ヴェルディ 歌劇「椿姫」 グランシップ公演 (1)」を前提としているため
必ずセットで読んでほしい



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「ジュゼッペ、まだ幻を見ているのか??」
「以前ほどでは」
ホールが暗くなり、観客が指揮者の登場を待ち構えていると
まず舞台に光が入り、この短い演劇的会話(台詞の記憶は正確ではない)で始まる
そして観客が開演前の拍手をするいとまを与えずに、前奏曲が始まる

公演前の記者会見、新聞記事での情報では
 設定は現代、舞台はマフィアの世界に読み替える
 ヴィオレッタはクラブの雇われマダム
 アルフレードは「作曲家=ヴェルディ本人」の幻影
 男性に共通する不幸な女性に対する幻想
  (そのような境遇の女性を救い出したい)
というコンセプトがあった様だ

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Posted by 旅人 at 18:00Comments(2)音楽

2009年12月12日

ヴェルディ 歌劇「椿姫」 グランシップ公演 (1)



ヴェルディ 歌劇「ラ・トラヴィアータ(道を踏み外した女 邦題は“椿姫”)」

ヴィオレッタ(ソプラノ):中丸三千繪
アルフレード(テノール):佐野成宏
ジェルモン(バス):堀内康雄
           ほか

藤原歌劇団合唱部
東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:飯森範親
演出:鈴木忠志

(2009年12月11日 静岡 グランシップ中ホール・大地)


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人はこの演出を「斬新」と言うだろう
私には「能」の影響が強く出ているように思えた
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Posted by 旅人 at 00:40Comments(2)音楽

2009年12月09日

「静岡歩兵第三十四連隊址」碑



駿府公園で紅葉の写真を撮っていた時に見つけた
以前「駿府公園で見かけた銅像・記念碑」という記事を書いたが
そのときには何故かこの大きな碑を見逃していた




この碑のことは余り話題にしたくなかった
しかし、今この文を打ち込んでいる12月8日は真珠湾攻撃の日
やはり取り上げておこう


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Posted by 旅人 at 01:50Comments(2)雑記

2009年12月08日

駿府公園の紅葉と黄葉



三週間前の駿府公園の記事の頃に比べ
公園の木々は色付いたと言うよりも、既に落ち始めているというのが正しいのかもしれない

桜の葉はもう殆どが散り
銀杏は見事な黄葉を見せている木もあるが
かなりの木々が葉を落としている
静岡の市街地はモミジの色付きが遅い
だから程よく色付いているモミジも多いが
これから冷え込みが厳しくなると
色付く前に枯れてしまう葉が多くなる

静岡市街地のモミジは、今が最終の時期かもしれない
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Posted by 旅人 at 01:51Comments(0)葵区

2009年12月07日

ペガサートから見える北街道側の風景



江川町交差点にあるペガサートが出来てから
どの位経ったのだろうか  続きを読む

Posted by 旅人 at 17:00Comments(0)葵区

2009年12月07日

丸子からの夜景眺望



丸子の山(名前は判らないのですが)から
見ることの出来る眺望
晴れた日には富士山も望むことが出来る


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Posted by 旅人 at 01:57Comments(0)駿河区

2009年12月05日

福養の滝 秋(2)



先日訪れた福養の滝えを
もう一度訪ねてみました  続きを読む


Posted by 旅人 at 15:27Comments(0)葵区

2009年12月04日

静岡の街の上に浮かんでいた雲は茜色に染まっていた



丸子山の農道からの眺望は広角ではないが
海岸線に沿って長い静岡市の市街地を縦に眺めることになり
晴れた日には富士山の姿も加わり、趣がある

そんな風景を見てみようと農道を走り始めてふと空を見ると
東の雲が今までに無い色で染まり始めた

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Posted by 旅人 at 23:33Comments(0)駿河区

2009年12月02日

満月は駿河湾に光の橋を架ける (日本平から見る駿河湾ムーンロード)



駿河湾上に昇った満月は
清水から沼津へと一直線に光の橋を架ける
橋は水面上に揺らめく
それはドビュッシー「月の光」の
高音の儚いメロディーだろうか
それとも
そのメロディーの後を受ける
低音のうごめきだろうか


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Posted by 旅人 at 23:44Comments(2)清水区

2009年12月01日

天丼



自分のブログではあまり食事のことは書かない
美食家ではないしあまり表現も上手くないから
美味しいと思ったものは「美味しい」としか書くことが出来ない
また、味は好みの問題だから
自分の「美味しい」という感覚が他の人と同じか、自信がない
広く食べ歩くよりも、一つの店に決めてしまう性質だから、あまり幅がない
それに、美味しくないと思った店のことは絶対に書けない
店を紹介したくないのではない
私が「美味しくない」という事によって
その店を美味しいと感じている人の気分を害したくないからだ
「美味しい」「美味しくない」はあくまでも個人的な判断でしかない  続きを読む


Posted by 旅人 at 22:44Comments(2)雑記

2009年12月01日

富士山と笠雲



天気予報では今日は晴れの予報だったと思いましたが
実際には午後から雲に覆われてしまったようです

写真はお昼ごろ見ることの出来た富士山です
下の方は雲に覆われていましたが
上部は雲が切れており
そして頂上部に笠雲がかかっていました  続きを読む


Posted by 旅人 at 17:49Comments(2)清水区