備忘録に代えて

一ヶ月前の写真ですが　
日本平で撮った３６０度パノラマとパノラマムービーの画像を掲載します　　

2011年11月25日　日本平　吟望台 360度パノラマ写真
posted by (C)備忘録　旅人
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（画像右上の"□"をクリックすると、パノラマサイト｢花鳥風月｣の該当ページで、
　拡大表示されたパノラマムービーをより良い画質で見ることが出来ます）




2011年11月25日　日本平　旧道沿いの茶畑　360度パノラマ写真
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2011年11月25日　日本平　電波鉄塔群　360度パノラマ写真
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富士山に雲が掛かっていましたが、雪が山頂に薄らと積もり　
この頃要約冬の兆しを感じ始めた頃でした　
また、ほぼ全天に青空が広がる穏やかな日でした　

吟望台では、この日も多くの観光客が記念撮影をしていましたが　
分割画像の合成によるパノラマの為、人の姿はほとんど写っていません　
景観の記録としては、このことはよい事と思いますが　
｢ある時間の記録｣としてはそれが良いことか否かは意見が分れるように思います　



今年に入ってほぼ一年の間、｢３６０度パノラマムービー｣に力を入れていました　
実のところ、私のブログ記事を見てくださる人にとって　
この｢パノラマムービー｣は面白いもの、興味を引くものなのか　
それとも、まったくつまらないものなのか、という点で少し不安を覚えています　
しかしながら、そのような不安を感じつつもこの一年この方法で写真を撮り続けてきた理由は　
｢静岡を、私なりに記録する｣という一つの思いがあったからです　

｢３６０度パノラマムービー｣は、一つの視点が定まれば　
その視点から見えるものを隈なく記録する、という点で　
大変すぐれた方法だと感じています　
私はもともと｢広角志向｣が強く　
最初に｢普通の｣パノラマ写真を始めた理由も　
｢広角の延長｣といった側面が強かったのですが　
広角志向を更に押し広げていくうちに　
３６０度までの画像を製作できる素地を手に入れたようです　
｢３６０度パノラマ｣を製作するようになってからも、多くの試行錯誤があり　
それは現在も続いています　

最初はその｢技法の面白さ｣から取り組み始めたのですが　
３月１１日の大震災をまのあたりにしたとき　
私は、この規模の震災が静岡で起きたとしたら、ということを考えました　
もともと静岡は３０年以上前から大地震の危険性を指摘されていた場所でした　
私が写真を撮っているときも、｢静岡に地震が来たら、この町はどのようになるのだろうか｣ということを　
どこか心の片隅に考えていたのですが　
３０年もの間、結局は何も起きていないことで、現状に慣れていたようです　
そのようなときに突然起きた未曾有の大震災は、そして大津波は　
そのエネルギーが見慣れた街を僅かな時間で消し去ってしまうという事を　
思い知らされたのでした　

昔と違い、現在ではほぼ全ての人がカメラ、あるいはそれに類するものを持っています　
ただ記録するだけならば、多くの人が多くの場所で写真を撮っており　
それらの写真を集めれば、おそらくは｢静岡｣の多くの部分を網羅することが出来ると思います　
私自身は、｢一つの場所から切り取らずに撮り収める｣３６０度パノラマによって　
多くの人たちによって、たぶん｢無意識の内｣に撮られている｢静岡の記録｣の中の一つに加えようと考えました　
３６０度パノラマの｢記録性｣を信じて、静岡の各所を改めて撮り始めました　
｢もし大きな地震・津波が来たら、この風景はなくなってしまうかもしれない｣　
そのことが今ほど強く感じられることはありません　

また、街並みの喪失は、災害だけではなく「人為的｣によっても起きることは　
七間町映画街の喪失を目の当たりにすることによって再確認しました　

街の風景が変わっていくことは仕方が無い
しかし、そのことを心に留め、記録していくことは大切だ　
そう考え、そのことを｢私の流儀｣で改めて始めたわけです

現状では、３６０度パノラマは決して一般的な技法ではなく　
また、一般的ではないがゆえに共感しにくいものなのではないか、とも思えるのですが　
私自身がこの方法に力を入れている理由はおおよそ上記の通りです　

この方法によって撮られた画像は、この一年足らずの間に１００組を超えました　
地域的な重複もあり、まだ静岡市の全体を網羅するにはまだはるかに足りないのですが　
来年はこの方法による、撮影地域と画像を更に増やすとともに　
ホームページの形で再整理してみたいと考えています　
現在作成を始めているのですが、まだ３０画像ほどを整理するに留まっています　
どのような形にまとめた上で公開に持ち込むか、という点が来年の課題になりそうです