2012年07月19日

大仏様を見た後、いつも通りの道を歩く (360度パノラマ)

大仏様を見た後、いつも通りの道を歩く (360度パノラマ)

もう一つ「賞味期限の切れた」一ヶ月以上前の奈良旅行の話をしよう 
早朝に大仏殿を訪れた話は一ヶ月前に書いた 
そのあと何処を歩いたか、実際にはいつも行くところをまた歩いたに過ぎない 
新しい発見があったか、多分無い 
ただ、「360度パノラマ」という私にとっては新しい「写真の撮り方」で 
いつもの場所を撮り収めたに過ぎない 
最近の私は、新しい袋に新しい酒を仕込み直すことに熱中しているのかもしれない 

この記事は6月14日の記事「朝早く東大寺大仏殿へ行く (360度パノラマ)」から続いている 

2012年6月4日 東大寺境内 大仏殿西側の芝地 360度パノラマ写真
2012年6月4日 東大寺境内 大仏殿西側の芝地 360度パノラマ写真 posted by (C)備忘録 旅人
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大仏殿を出て戒壇院へ向かう、まったくいつも通りの道筋 
この道筋は「東大寺」の境内であると共に 
「奈良公園」の雰囲気につながる、起伏のある芝地が広がる 
大仏殿から西へ、戒壇院に向かって歩く 
そして、ここにも鹿の群れがたたずんでいる
日陰で涼をとる者も、日光浴をする者も.....
合わせて21頭 
それなりに警戒心は強いだろう、ここでの私は、あくまでも「闖入者」 
彼らを邪魔することの無いように、そっと写真に撮り収める 

ここから戒壇院は、すぐ近くにある 




2012年6月4日 東大寺 戒壇院の石段 (HDR)
2012年6月4日 東大寺 戒壇院の石段 (HDR) posted by (C)備忘録 旅人
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戒壇院の前には長く石段が伸びている。 
脇道から入ることも出来るが、通常この石段を登り戒壇院へいく 
階段の下は、ちょうど住宅地との境界になっているようだ 




2012年6月4日 東大寺 境内 戒壇院前 360度パノラマ写真
2012年6月4日 東大寺 境内 戒壇院前 360度パノラマ写真 posted by (C)備忘録 旅人
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「カイダンインのカイダン」などと言おうものなら 
間違いなく「ツマラナイ駄洒落」と一蹴されるだろう 
この階段を一段ずつ上ると、登り口では駄洒落の一つを思い浮かべていても 
登り終わる頃にはそこが聖域の入口であることを感じている 
この階段は登るうちに周囲の印象が変わる、格好の「導入路」となっている 




2012年6月4日 東大寺 戒壇院境内 360度パノラマ写真
2012年6月4日 東大寺 戒壇院境内 360度パノラマ写真 posted by (C)備忘録 旅人
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奈良に来たときに必ず立ち寄るところ、東大寺の戒壇院 
ここの四天王像だけは必ず拝観する 
仏像を見るのが好きという訳ではない 
だが、戒壇院の四天王像は肖像彫刻のような趣があり 
その厳しい表情の中にこめられている崇高さに引かれる 

建物自体は江戸時代の再建のため、奈良時代近辺の古建築と比べると線が細い 
だから戒壇院の建物そのものには興味はないのだが 
改めて戒壇院の前に立ち、周囲を見渡してみると 
塀に取り囲まれ、門から建物へ細い敷石を渡っていく雰囲気に 
「ミニ大仏殿」のような趣を感じた。 

此処は「観光地”奈良”」の中枢にあって 
なおかつ観光地になることを拒絶しているような  
神聖さを感じる 





2012年6月4日 東大寺 講堂跡
2012年6月4日 東大寺 講堂跡 posted by (C)備忘録 旅人
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その後は大仏殿の裏手を通り 
講堂跡、二月堂裏参道を歩く 

途中正倉院へ寄ろうとしたのだが 
現在修理工事が行われていて公開されていない 

講堂跡には、此処にも鹿の群れ 
「東大寺境内」とはいえ、雰囲気としては奈良公園と一体化しているし 
鹿にしてみれば、人間の決めた「公園」「寺院」といった区切りは関係ない 

10時前という時間帯 
観光客は、もう有名寺院等を賑わしている筈なのだが 
まだ講堂跡のような場所には達していない 

もっとも奈良らしい場所の一つ 





2012年6月4日 東大寺 二月堂 360度パノラマ写真(3)
2012年6月4日 東大寺 二月堂 360度パノラマ写真(3) posted by (C)備忘録 旅人
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美しく、俗塵にまみれていない二月堂裏参道を歩き 
二月堂に着く 
二月堂の舞台には北側・南側二つの階段があり 
私はいつも北側から登り、南側に降りる 
おそらく、裏参道の美しさを受けるにはそのほうが良い 

では南側の階段を選択するとどうだろうか 
石段の麓に立つと、その辺りから階段に沿って上部まで 
おびただしい数の石柱を見る 
そしてその石柱の一つ一つに「金○萬圓」といった寄進された金額と寄進者の名前が彫ってある 
「五百円」「千円」の単位の寄進額もある
現在の貨幣価値から見れば少なすぎるようだが、これらの石柱はほとんど戦前のものだろう 
ただ、俗塵から離れた裏参道を歩いたあとで この極めて現世的な石柱を見ると 
「仏様の世界も”金次第”か?」と思ってしまうのだ 
しかし、この石柱群もまた、東大寺の歴史の一部なのだろう 




2012年6月4日 東大寺 二月堂 360度パノラマ写真(1)
2012年6月4日 東大寺 二月堂 360度パノラマ写真(1) posted by (C)備忘録 旅人
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二月堂は観光の、特に修学旅行生の定番となっている場所だが 
10時ごろのこの場所は、まだ落ち着いた雰囲気を保っている 
大概の観光客達は、まだようやく大仏殿に到達したぐらいだろう 
あとしばらくすれば修学旅行生の歓声にこの場所も包まれるであろう 
今はまだ疎らに、観光客が立ち寄っては去っていく 

二月堂舞台からの眺めは良い 
しかし、境内の樹木に遮られて、思ったほど市街地の眺望は利かない 
大仏殿でさえ、屋根の上部がようやく見える程度だ 
だが、その程度で程よいのかもしれない 
此処から見る夕焼けも美しいし 
私は夜此処に来て、20時の鐘の音を聞くのを習慣にしている 


2012年6月4日 東大寺 二月堂 360度パノラマ写真(2)
2012年6月4日 東大寺 二月堂 360度パノラマ写真(2) posted by (C)備忘録 旅人
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二月堂の南側には、石畳の小さな広場がある 
北、南、東を建物等に囲まれ、石段のある西の方向が開けている 
この広場に面した小さな茶店に立ち寄るのも習慣の一つ 
店先に並ぶ毛氈の床机台に腰掛ける 
目の前にある二月堂の軒下には、奉納された扁額や吊灯篭 
その光景をぼんやりと眺めながら甘味物を注文する 
おはぎ、ぜんざい、くずきり..... 
夏はカキ氷もあるのだが 
注文の段になって、つい口にしてしまうのは「ワラビ餅」 
いつも他のものを頼むつもりでいても、結局頼む品物はいつも同じ 
習慣とは恐ろしい 




2012年6月4日 東大寺 二月堂 茶店より (HDR)
2012年6月4日 東大寺 二月堂 茶店より (HDR) posted by (C)備忘録 旅人
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甘く無いワラビ餅に黄粉とたっぷりの黒蜜 
美味いか不味いか、ではない 
此処に来てこれを食べないと「奈良に来た気にならない」のかもしれない 

そして、食べ終わり一服すると、立ち上がる 
「次こそはほかの物も注文しよう」 
そう、「次」に来ることを考えている 
何時になるかは別として、「次」にもまた来るつもりでいる 
茶店へ、東大寺へ、奈良へ 

また、「次」に来ることを考えている 




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Posted by 旅人 at 22:32│Comments(4)奈良県
この記事へのコメント
旅人さま
「次」を楽しみにしています。お元気でしょうか?わたしは、夏バテで夏風邪をひいて、ほとんどひどい有様です。
奈良公園の月並みだけれど、誰もいない早朝の正倉院も好きです。須田国太郎の絵も好きです。また、ブログ書いてくださいね。  ミミより
Posted by ミミ at 2012年08月13日 10:15
ミミさん、こんばんは。
もう一ヶ月近く記事を書かずにすごしてしまいました。
写真だけは相変わらず撮っています。先月の末には熱海の起雲閣へ行きました。しかし、記事を書く気でいても、まだ書かないでいます。
少し気力が落ちているようです。何かしら気軽な事からでも書きはじめたいと思っています。
ご心配おかけしたことお詫び申し上げます。新しい記事はもう少々お待ちください。
Posted by 旅人旅人 at 2012年08月13日 22:27
旅人さま
わたしの「お気に入り」に入っている数少ないブログなのです。音楽が好きで美しいものが好きで、写真がきれいで、とても気に入っています。暑い日が続いているので無理なさらないでください。楽しみに待っています。
Posted by ミミ at 2012年08月14日 19:31
ミミさん、こんばんは。
ゆっくりと、心の中に「書きたいこと」が生成されるのを待っています。
無理に書こうとすると「思っていないこと」を書いてしまう間違いを犯しがちになるため注意しています。
どうか気長にお待ちください。
Posted by 旅人旅人 at 2012年08月14日 23:12
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大仏様を見た後、いつも通りの道を歩く (360度パノラマ)
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