2014年04月08日
浅間神社 廿日会祭 (2014年)

静岡市の祭りとしては
本来は長い歴史と規模を持った浅間神社の廿日会祭を
第一に取り上げるべきなのだと思う
しかし、今日ではほぼ同時期に開催される「静岡まつり」の陰に隠れている感がある
廿日会祭の最盛期には
多くの数十台はあったという山車(静岡では”踟(ねり)”と呼んでいる)が繰り出されたという
しかし、静岡大火と戦災によって多くの”踟(ねり)”が焼失した
現在は残った4台に比較的最近制作された1台が加わった計5台の”踟(ねり)”が
市内を曳き回される

静岡浅間神社 廿日会祭 稚児行列 in japan
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廿日会祭の行事の一つ、「古式稚児行列」は毎年4月5日に行われる
今年は午前中に忙しかったため見ることを半ば諦めかけていたのだが
都合がついてすぐに出かけた結果、浅間通りで祭列に追いつくことが出来た
4人の稚児を乗せた4台の輿と随行者、そして”踟(ねり)”を従えた行列は
静岡市の祭りの中でも特別に語られるべき素晴らしい雰囲気を持つもののように思える
浅間神社で「稚児舞」を奉納する稚児たちの行列は
徳川家康公が奉納したという由緒あるもの
その当時は10万石の格式を持った祭列だったそうだ
以前は一つの輿を8人で担いでいたが
昨年から輿の下に台車を置いて「転がす」ようにしている
少々雰囲気にかけるかもしれないのだが
この方が「運ぶ方」も「乗る方」も楽なのだろう
また、以前は御鳳輦と猿田彦命が行列を先導していたのだが
今はこれも省略されている
祭列に「華」が無くなるのは少々寂しい

静岡浅間神社 廿日会祭 お踟(おねり、山車)曳き廻し in japan
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たぶん「祭」の雰囲気を強く感じるのは”踟(ねり)”の曳き廻しだろう
廿日会祭の期間中は、各”踟”がてんでに市内を廻っているのだが
稚児行列の時には、行列の後方に”踟”が随行している
一昨年は4台、昨年は3台と、これも縮小傾向にあったのだが
今年は5台全ての”踟”が参加した
祭囃子は、おそらく場所によって違うのだろう
廿日会祭の祭列(あるいは踟単独の巡行)では「木遣り歌」が唄われる
それは「江戸」の響きなのだろうか
この祭りの”踟(山車)”は「江戸型」と言われる形式のものだという
「駿府」は「徳川様」の町なのだということを感じさせられる
木遣り歌を響かせながら進む”踟”の祭列
その落ち着いた雰囲気、ひなびた雰囲気が心に残る


静岡浅間神社 廿日会祭 お踟(おねり、山車)曳き揃え(1) in japan
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祭列は石鳥居近くの道路に集結する
そして「稚児」達の前で余興を行う
木遣り歌が唄われ、踊りが行われる
今年は5台の”踟”が参加した
昨年、一昨年と比べれば見栄えがするのだが
神社の規模やかつての祭りの規模と比べれば
率直に言って「少ない」と思わざるを得ない
せめて現在の倍の数になれば壮観だろう
しかし、実際には”踟”の運行を支える町=コミュニティーが無いのかもしれない
静岡浅間神社 廿日会祭 お踟(おねり、山車)曳き揃え(2) in japan
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静岡浅間神社 廿日会祭 お踟(おねり、山車)曳き揃え(3) in japan
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余興が終わった後、わずかな時間だったが間近で踟をみた
豪華絢爛とまではいかないのだが
漆塗りの美しい山車がそこにあった
昭和になってから作られたものもあるが
かなり古いものも伝わっている
年季の入った山車=踟があるということは
それ自体この祭りの歴史の長さを証明するものなのだが
そのことを忘れかけているように思う
「静岡まつり」の行列には多くの見物客が歓声を上げるのだが
「古式稚児行列」を見に来る人は少ない
「本当は古式稚児行列が主で、『静岡まつり』は添え物だ」と言いたいところなのだが
現実は逆転している
廿日会祭の踟(山車)は、以前は牛が曳いていたのだが
山車を牛が曳く祭は三つだけだったそうだ
それだけこの祭りは格式の高いものだったという
静岡の”本来の”祭として
もう少し関心がもたれても良い祭事のように思う
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Posted by 旅人 at 01:37│Comments(0)
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