備忘録に代えて

今年も桜の季節が来て、そして過ぎていこうとしている　
今年は静岡市内の桜を存分に見ようと思ったのだが　
気が付いてみると、印象に残った風景はそう多くない　
前の記事の船越堤・夜桜は別として　
今まで見た桜の風景を再確認しただけだったからかもしれないし　
実のところ思っていたほどには桜見物に出かけることは出来なかった　

2012年4月8日　長尾川左岸　桜 posted by (C)備忘録　旅人
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｢今まで見た桜の風景を再確認しただけ｣と書いた　
でも、その確認こそ新しい季節の喜びを感じるということなのだろう　
私はここ数年、同じ桜の風景を、年毎に｢別の方法｣で記録しようとしていた　
フィルムで記録し、デジタルカメラに変わり、パノラマ写真に手を染め、360度パノラマムービーを手がける　
今年の｢新機軸｣は最近手に入れた｢魚眼レンズ｣による撮影かもしれない　

年年歳歳花相似たり
歳々年々人同じからず

桜の花は毎年同じ場所にさして変わらずにそこで花をつける　
”歳々年々人同じからず”は、もともと年月の中で生きている人の面々が代わっていくというような意味だが　
私にとって、｢私｣という人間は変らないが　
私のやっていること、考えていることは常に変化している、ともとれる　
しかし、手段は変ろうとも　
”桜を見る目、心”をもつ私の人間性は変りたくない、と願う　
そのことを切実に感じている　　




2012年4月6日　長尾川左岸　桜　360度パノラマ写真 posted by (C)備忘録　旅人
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ブログの記事を更新する間隔が開くようになった　
今回も前の記事から大分経っていた　
倦怠感からだった　
各材料はそれなりにあったが、いいもしれぬ倦怠感が記事を書くことを先送りにした　
幾つかの｢素材｣は賞味期限を過ぎてしまった　

そうした中で、｢長尾川河畔の桜｣のことを書こうとしている　
此処も、今は落花盛んな状態だ　
しかし、長尾川河畔の桜は、いつもと変らぬ姿で、今年も最高の状態でその姿を現してくれた　
河畔の遊歩道を歩くたびに、つぼみが膨らむのを観察し　
今年は何時ごろ咲くだろうかと、期待をこめながら歩いていく　

今年はあらゆる花の開花が遅れていた　
だから桜も遅れるだろう、と思っていた　
しかし、結果としては去年より少し遅れただけだった　




2012年4月6日　長尾川右岸　桜 posted by (C)備忘録　旅人
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十分に花をつけた短い桜並木が川の両岸に広がる　
いつも｢何処其処の桜名所は凄いんだろうな｣と思いめぐらしている　
しかし、桜名所の景観も、ひと目に見える桜には限りがある　
長尾川河畔の｢桜のトンネル｣の中での景観と、その満足度で如何ほどの違いがあるのだろうか、と思うことがある　
もちろん、周りの雰囲気の違いもあり　
また｢桜｣にかこつけて旅行をすることに意義があるのだから、このことを同列に語ることは出来ないが　
長尾川河畔を歩いているとき、結構癒されるのだ　



2012年4月6日　長尾川左岸　桜　(2) posted by (C)備忘録　旅人
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2012年4月6日　長尾川右岸　桜　360度パノラマ写真 posted by (C)備忘録　旅人
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短い桜並木の、一番桜の厚い場所で周りの景観を見るとき　
目の前の桜の隆盛さ、対岸の桜並木の帯、眼下の菜の花、桜の間からその姿をのぞかせる龍爪山　
これらの景観が渾然一体となって迫ってくる　
｢この場所の、一年で一番良い時｣　
毎年そのことを心待ちにしている　
もっと素晴らしい｢桜並木｣は、他所に幾等でもあるだろう　
しかし、私の住んでいる場所の｢一年で一番良い時｣は何者にも代えられない　

一本だけ、去年の秋の台風で倒れてしまった桜のあった場所は　
切り株も取り除かれ、整地されているが、花を植える等のことはされておらず　
空いたままになっている





春の散歩道　2012年4月15日　長尾川左岸 posted by (C)備忘録　旅人
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その桜並木も大方は散ってしまった　
道には花びらが散りばめられている　
いや、これは第二の｢開花｣なのかも知れない　
そんな風情も、また楽しめばよい　





2012年4月8日　長尾川左岸　大島桜 posted by (C)備忘録　旅人
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鬱金桜　2012年4月15日　長尾川左岸 posted by (C)備忘録　旅人
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良くしたもので、｢桜（ソメイヨシノ）｣は散っても　
遊歩道には多くの｢アトガマ｣が控えている　
木の数は少ないものの、｢大島桜｣の白い花と｢鬱金桜｣の薄緑色の花は　
今が満開だ　
右岸の遊歩道には｢八重桜｣が花を付けはじめている　
満開になれば、右岸の遊歩道は再度華やかになる　




春　草花　2012年4月15日　長尾川左岸 posted by (C)備忘録　旅人
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土手と河床に咲いていた菜の花は、少し勢いが落ちたようだが　
その中に幾つかのタンポポが混じっている　
綿帽子を被ったものもちらほら　
そして、一本だけ咲いてる紅いチューリップを見たとき　
理由もなくほほえましいもののように思えた　
おそらくは、近くの花壇に植えるはずの球根が落ちたのだろう　
赤い花の自己主張が強い　
一本立ちするにはこの程度の強さがいるのだろう　

此処での桜の季節は終わろうとしている　
しかし、まだ｢春を惜しむ｣時期ではない