2009年08月26日
東大寺の二月堂へは夜8時ごろ散歩に行く
奈良へ来たとき必ず行くところに
夜の二月堂がある
奈良に泊まる時は、駅前か猿沢の池付近に宿をとる
夜の7時前後に宿を出て、ひたすら歩く
途中、博物館や南大門、大仏殿がライトアップされている
特に南大門は、ライトアップされた仁王像が
昼間よりも表情が観察しやすい
何の気なく南大門の柱に触れながら
南大門をくぐって行く
時間によっては近道をするが
余裕があるときは大仏殿前を左側に折れ
少し遠回りして講堂跡の北側の縁を歩いていく
講堂跡では鹿が休んでおり、時折鳴き声が聞こえるが
それ以外は静かだ
そして道は二月堂の参道
--それは塀や塔頭に挟まれた上り坂の石段--
に至る
恐らく日本で最も「完璧」な雰囲気を持った道ではないだろうか
昼間は観光客の往来が激しいが
さすがに夜は静か
この雰囲気を味わうだけでも、この付近の夜の散歩は価値がある
二月堂へは、8時(20時)よりも前に必ず着くようにしている
夜の二月堂は、いつも光が灯っている
この光景も落ち着いた美しさがある
夏のお盆前の時期は、この時間でも複数の観光客がいる
しかしそれ以外の季節は、不思議と人が居ない
よくて二・三人ぐらいだろうか
ここに昼間の喧騒はない
(パノラマ写真 写真をクリックしてください、拡大します)
二月堂は小高いところにあるが
視界が開けているわけではない
奈良の町の灯は木々の間から所々漏れている
正面には大仏殿の屋根がシルエットとなっている
夜の8時、低いうねりのある音が聞こえる
東大寺の鐘 -奈良太郎と呼ばれている- の音が聞こえてくる
21回撞かれるというが、数えたことはない
ただ、なるべく雑念を払い落として、鐘の音を聞く
低い鐘の音 - 余韻が引いていき - 鳥のさえずりとはるか町から聞こえる雑音 - また鐘の音
この繰り返し
ただ、この繰り返し
この鐘の音を聞いたとき、初めて奈良に来たことを実感する
私にとってこの鐘の音を聞かない奈良旅行は有り得ない
やがて、最後の鐘の音の余韻が引いていく
一日の終わり
今年もこの鐘の音を聞くことが出来た
その事に感謝の念を抱きながら二月堂を後にする
私にとって、ここに来ることは折々の節目なのかもしれない
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Posted by 旅人 at 02:16│Comments(0)
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