備忘録に代えて

浅間さんのお祭りと、静岡まつりが終わった　
普段の年ならば満開の桜を楽しんでいる今頃も　
今年は多くの桜が咲き終わっている　
もっとも、そう思いながらも実際にはまばらにではあっても桜の花は残っており　
しかし、昨晩降った雨と風は、これらの桜に対して「ダメ押し」となるだろう　
ただ、咲き終わったのは「ソメイヨシノ」が主であり　
八重桜の大きな花はこれからが盛期となる　
城内やお堀端のツツジに目を移すと　
まだ始まりだが、こちらもボチボチと花が咲き始めている　

毎年見慣れている桜　
私にとっては長尾川河畔の桜だが　
今年も美しい桜並木の姿を見せてくれた　
今年は「ある日突然満開になった」と思えるぐらい　
僅か一晩で花開いた　
水梨橋から静清バイパス高架橋までの間、わずか１ｋｍ足らずの長尾川右岸の桜並木は　
静岡市内でも、最も美しい桜並木だと、勝手に思っている
(おそらく右岸には１００本ほどの桜の木があるだろう）　
他の桜並木を十分に知っているわけではない　
私の住む地の桜並木だから「贔屓の引き倒し」でそう思っているのだ　
広く知られる必要はない　
ここに住む人だけが知っていればよい　
この桜並木に私たちは来る年来る年春の安らぎを覚え　
この桜並木は、来る年来る年私たちを見守ってきた　




2013年3月25日　長尾川河畔　桜　360度パノラマ写真 posted by (C)備忘録　旅人
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桜並木　　長尾川河畔　　（静岡市） in Japan
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右岸の桜並木は長く、美しい　
では、左岸は　

右岸に比べれば、左岸の桜並木は短い　
測ったわけではないが１００ｍから２００ｍほどではないだろうか　
しかし、右岸の木々と比べると　
さらに大きく、枝の張った木が幾つかあるように見える　
たぶん、より古い木が多いのだろう　
これらの桜の木が密集している短い桜並木は　
歩道の上に大きなアーチを渡すように伸びた枝が　
高さの方向に奥行きを感じさせる　
桜の空間を作っている　
もちろん、右岸もまた「桜のトンネル」を作ってはいる　
しかし、木の年輪が違う、奥ゆきが違うように思える　

右岸左岸それぞれの桜並木はそれぞれ微妙に違った性格を持ちながら　
時にはそれぞれの並木の空間から、対岸の桜並木が借景となり　
お互いに補いながら、さらに美しく映える　





2013年3月21日　長尾川河畔　静岡市で最大級のソメイヨシノ posted by (C)備忘録　旅人
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古く大きい左岸の桜の木々の中で　
もっとも南側に位置する二本の木はとりわけ大きい　
そして、その桜並木の端に位置する木には　
「静岡市で最大級のソメイヨシノ　　根回り四．九メートル」と書かれた札が立てかけられている　





2013年3月25日　長尾川河畔　静岡市で最大級のソメイヨシノ　360度パノラマ写真(1) posted by (C)備忘録　旅人
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「静岡市で最大級」とあるのだから、おそらく他地域にも同じぐらいのソメイヨシノは何本かあるのだろう　
また、この木の北隣にあるソメイヨシノも、この木と大きさの点で遜色ない　

この木がどれほどの年月を経た木なのかはわからないが　
このような大きい桜の木のあることに　
この「場所」の歴史を見るような気がする　





2013年3月25日　長尾川河畔　静岡市で最大級のソメイヨシノ　360度パノラマ写真(2) posted by (C)備忘録　旅人
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内側から見た桜　　長尾川河畔　　（静岡市） in Japan
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この木は根元から何本かの幹に枝分かれしている　
昔の腕白な子供たちならば、この木によじ登っていったのだろう　
幹と幹との間に足をかけていけば、どこまでも登っていけそうな気がする　
そして頭上にはいっぱいに広がった桜の花々　
一度木の幹の中に頭を入れて、見上げてみるとよい　
その幹の肌、荒々しさを感じる肌　
その太い幹の所々にも、花が咲いている　
岩陰に咲く花のように　



2013年3月21日　長尾川河畔　”静岡市一のエノキ” posted by (C)備忘録　旅人
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2013年3月21日　長尾川河畔　”静岡市一のエノキ” 360度パノラマ写真 posted by (C)備忘録　旅人
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桜の木以外にも　
「静岡一のエノキ」(幹周囲６．１５ｍとの記載有)も近くにある　　
この木の幹はさらに力強く　
「木が生きている、脈を打っている」ことを感じさせられる

このような木々が、時に気に留められることもなく　
ごく普通に、ごく当たり前に、そこにある　
これが普段歩いている道なのだ　
道の美しさには、道とその周囲の「年輪」が　
強くかかわっているように思える