備忘録に代えて

山の斜面に点在する古寺をめぐるのは
尾道の観光コースの一つとなっている
これらの寺院のうち訪れる価値のあるのは
私の見たところでは塔を持つ三つの寺院と
建築的に面白い西郷寺(土・日・祝日のみ拝観可能)の４ヶ寺と思う
これに観光的に有名な千光寺を加えれば
ただ単に寺院を回るという点では十分だと思う

しかし、尾道の小さな古寺も含めてこの付近の寺々を回る意味は
これらの小さな寺同士を結びつける小路、坂道を辿ることで
知らず知らずのうちに｢普段の｣尾道に引き込まれて行く事にあると思う

｢尾道では迷子になってほしい｣と言ったのは
尾道出身の映画監督、大林宣彦氏だが
このことは何処の旅先でも正しい作法のように思う

残念ながらこの日は｢15時まで｣という時間制限の為
決められたコースを外れる余裕はなかったが
寄り道してみたい小路、坂道は随所にあったし
コースの道順にしたがって歩いただけでも
平地にしか住まない者にとっては十分｢非日常的｣な時間を過ごすことが出来る
斜面に寺院が点在し、家々が立ち並ぶ姿
それらの建物の間を小路・坂道が張り巡らされている様は
十分に異次元の世界なのだろう

この日の｢古寺めぐり｣は
駅から千光寺山ロープウェイの麓駅まで歩き
其処から千光寺山公園、千光寺と回った時点で時間が無くなった為
バスで浄土寺まで行き、残った時間で西國寺を拝観する
という道順となった

この日の｢古寺めぐり｣を写真でたどってみたいと思う



駅東側、最初の踏切を渡ると
早速｢古寺めぐり｣の案内石柱を見かける
ここから早速｢山登り｣の道となる
狭い道の両側に自転車がまばらに置かれている
ここまでが自転車の入り込める限界なのだろう



(パノラマ写真　写真をクリックしてください
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最初の寺院、持光寺




観光的には｢にぎり仏｣が知られているようだ




また、境内には｢国東塔｣と呼ばれる珍しい形の石塔が置かれていた




ここからは山の中腹の平坦な道を行く
相変わらず道は狭い
公道なのか私道なのか、よく分からないような道



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観光客には普通、街の｢奇麗な所｣と｢商売になりそうな所｣を見せようとする
格別古くも無い、由緒がある訳でもない街の裏側を
観光コースとして案内なしに手軽に歩けるようにした先駆なのだろう



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光明寺
収蔵品に国重文の観音像があるようだが未見



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この先、多少のアップダウン
坂道との交差、尾道らしい道の風景





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神社の脇を通り、鳥居をくぐると宝土寺




更に先を進む
｢志賀直哉旧居｣の看板に従い歩く
ここにも狭い小路



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｢尾道市文学公園｣の石碑
石段を登り切った所にかつて志賀直哉が住んだ家がある




志賀直哉が住んでいた家は長屋のような物
この日は休館日で中を見ることは出来なかった



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玄関先から街を眺める
樹木で少し景観が遮られるが、眺めは良い




以前部屋の中から取った写真があったから参考に掲載する
部屋の中からの眺めは更に良い
この様な部屋なら借りてみたいような気がする

ここから天寧寺に向かう