備忘録に代えて

そろそろ桜の季節になり、静岡も開花が発表された
自分にとって桜の季節になると思い出すのが霊山寺、自宅から近い所にある
もちろんまだ満開には程遠いのだが、久しぶりに桜の様子を見に登ってみた

霊山寺は小高い山の中腹にあり、おおよそ15分から20分位で登る事ができる
麓には10台ぐらいの駐車スペースがある

勿論まだ桜は全山で満開ではないが、参道入り口に５分咲きぐらいの枝垂桜がある




そのほかにも参道の所々に５分咲きぐらいの桜を見かけるが、現在のところはその程度で
まだこれからの楽しみ、ということになる



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ちょっとした山道を思わせる石段は｢三十三曲がり｣というらしい
本当に３３の曲がりがあるのか、数えていないから分からないが
実際に多くの蛇行しながら寺へ向かう










まだ桜の季節ではないが、春の芽吹きを感じる事は出来る
足元には小さな花、花の名前は詳しくないので“山野草”としておこう
あまりにも小さい花々、一輪一輪は目立たないが　それゆえ可憐だ



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三十三曲がりの坂を上りきると山門が見えてくる



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山門は静岡市内では最も古い建築物で国重要文化財
通路中央部の“蛙股”は珍しいそうだ
左右には仁王像、睨みを利かしている
この仁王像は創建時のものだろうか、生気が感じられる



観音信仰の寺だからだろうか、“無数の”というわけには行かないものの千社札が多く貼られている
天井まで張られた札を見ると、｢どうやってあんな所に｣と どうでも良い事を考えてしまう



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山門からしばらく上ると右手に鐘楼、鐘は元禄時代に鋳造されたものの
太平洋戦争時に供出、現在のもは戦後新たに鋳造された



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此処まで来ると本堂は間近に見える





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本堂は江戸時代のもの、所々彫刻が施されており内部には色彩も施されていたようだ
舞台(？)内部には参拝者の古い写真が何枚か額に入れて掲げられている
どれも古い写真のように見えるが、年号の読めた二枚の写真はどちらも“昭和３４年”
私にとってはさほど古い年代ではないのだが、落ち着いて考えてみるともう半世紀前だ
年月の流れの早さに感慨ひとしお

しかし此処では眺めの良い風景を見ながら涼むのが良い
この様な気持ちの良い所はそうめったには無い
寺でありながらも親しみやすい雰囲気がある

あと二週間もすれば桜も満開になるだろう
蕾はまだ固いが華やかな時期は確実にやって来る
この本堂の周りも桜で埋め尽くされる
庫裏の横にある大きな枝垂桜はそれよりも早く見ごろになるだろう

この寺の｢一年で最も良い時期｣は間もなくやって来る